始動から3年が経ったGucci Changemakersのグローバルボランティア活動プログラムでは、グッチ社員に対してそれぞれの地域コミュニティとのつながりを持つよう奨励する取り組みを継続しています
新型コロナウイルスの感染拡大によって活動の制限を余儀なくされたとはいえ、Changemakersは地域の課題やニーズに合わせた取り組みを行い、特に新型コロナウイルスで深刻な影響を受けたコミュニティに対し新たな形での支援を続けています。
当社を含め、世界中で人々が直面している状況は、我々は皆地球の市民であること、そして良心を呼び起こし、集団行動を育むことが当社の責務であるということを改めて思い起こさせてくれます。今年の国際ボランティアデーを記念して、世界各国のグッチ社員のボランティア活動にまつわるストーリーを選び、社員の体験についてご紹介します。
Gucci Changemakersプログラムが、各自の大切にしている理念を追求し、社会包摂を促進してコミュニティへの貢献を図るよう、グッチの社員にどのように働きかけてきたかをご覧ください。
シエラレオネで子どもたちに英語を教える
SlumAID(スラムエイド)は、世界の開発途上国のコミュニティで活動する非営利団体です。彼らはボランティア、教育、衛生、地域発展プロジェクトなどの活動を行っています。グッチの社員は、フリータウン(シエラレオネ)の最も貧しいいスラム街の一つに住む子どもたちに向けた英会話教室という形でSlumAIDを支援しました。同団体は教育を通じて犯罪行動や児童労働、売春を減らし、貧困を持続させる社会的および環境的問題を克服しようと尽力しています。
「レッスン全体で感じた子どもたちの熱量や好奇心、学びたいという意欲、そして彼らの満面の笑顔に私まで元気づけられ、次に会う機会が今から待ち遠しい気持ちです。彼らに与えたものより、彼らからもらったものの方がはるかに大きかったと心から思っています」
Gaia(ガイア)、プロダクトケア フロントオフィス アソシエイト
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンに親しみ、学ぶ
Macau Special Olympics(マカオ スペシャル オリンピックス)は、知的障がい者とその家族のためのより良い世界を築くことに尽力する非営利団体で、こうした人々が勇気を示し、マカオ社会のあらゆる人と同じように多くの喜びや幸せを経験する機会を継続的に提供しています。グッチの社員はMacau Special Olympicsのメンバーと一連の活動を通じて交流し、グッチの企業文化の核であるダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンの価値を理解する重要な機会とすることができました。
「私たちは皆、自分が思っている以上の力を持っているのです」
メイヴィス(Mavis)、オペレーションサポート部門マネージャー
「私たちはそれぞれ違う魚ですが、この世界を一緒に泳ぎ回る仲間でもあります」
ドビー(Dobby)、オペレーションマネージャー
Sesta Opera San Fedeleとともに尊厳の回復と社会復帰を推進
グッチの社員は、刑務所で活動する非営利団体であるSesta Opera(セスタ オペラ)を支援し、受刑者たちを道徳的および身体的にサポートをすることで、さまざまな活動を通じて尊厳の回復や社会復帰を後押ししました。このコラボレーションは2年以上にわたって継続しています。
「私にとって、Changemaker=変化を起こす人になるということは、自分自身がコミュニティにポジティブな変化をもたらすきっかけとなれるよう、最前線に身を置く機会をつくるということです。これは、機会を与えられれば社員が大きな影響力を生み出すことができるということを理解している会社のおかげです。Sesta Operaの仲間たちとともに、数え切れないほどのプロジェクト、たとえば受刑者へのIT教育や履歴書の審査、就職面接のシミュレーション、さらに薬物中毒者の更生やセルフエンパワメントに関する意見交換、カウンセリングなどを実施したことを、私は誇りに思っています。そのプロジェクトひとつひとつが、社会で相手にされなくなった人々に重要性や尊厳を与え、社会の営みや発展に誰もが主体的に関わっていかなければならないのだということを自分自身が思い出すための手段なのです」
アレッサンドロ(Alessandro)、グローバルホールセール&フランチャイジングプランナー
Changemakersとしてのチームビルディング
グッチのインダイレクトチャンネル&トラベルリテール部門の社員は、虐待や暴力、経済不安といった弱い立場にあり、排除や疎外の危険にさらされているイタリア人や外国人の母親たちとその子どもを受け入れ、自立へと導く非営利団体であるCentro Accoglienza Ambrosiano Onlus(チェントロ アッコリエンツァ アンブロシアーノ オンルス)にて、数日間を過ごしました。グッチのチームは、Centro Accoglienza Ambrosianoのセンターで庭仕事や清掃、部屋の塗装、子どもたちとのレクリエーション活動といった一連の施設メンテナンス活動を行いました。
「こういった形でNGOに関わることで子どもたちやボランティアの人たちと出会うと、感謝や喜びの気持ちで一杯になります。確かに自分たちが助ける側ではあるのですが、たとえばブランコのペンキを塗り直すといった小さなことでも彼らは手を貸してくれて、忘れられないような心からの笑顔で報いてくれるのです」
ガイア(Gaia)、インダイレクトチャンネル&トラベルリテール部門コーディネーター
Texas Diaper Bankにグッチのサンマルコス店が協力
Texas Diaper Bank(テキサス ダイパー バンク)は、体の不自由な赤ちゃんや子ども、さらにオムツの購入費を捻出できないお年寄りのためにオムツを提供しています。グッチのサンマルコス店に勤務する社員は、テキサス州サンマルコス地区で援助を必要としている人々のためにオムツキットの準備を手伝いました。
「こういう必需品は立場にかかわらず誰でも手に入れられるということが大事なので、この活動には大いに関心があります。テキサスでは女性の権利に反するような政治判断が下されたこともあり、私にとってもチームにとってもこれはより一層重要な問題です。私たちは店をあげて多岐にわたるボランティア活動を行っており、配布用キットの製作、倉庫での衣類の仕分け、家族や個人向けの注文の準備などを実施しました。常にチームとしてベストを尽くしており、再び参加するのを楽しみにしています」
キンバリー(Kimberly)、リードチームコーディネーター
お年寄りへの食事の配布
韓国のグッチ社員は、ホームレスや貧しい子どもたち、一人暮らしの高齢者、危険にさらされている少数民族など、恵まれない人々の生活の質を高めようと韓国の25の地域で無償給食車を含む高齢者介護サービスを提供している、韓国ボランティア連盟の活動に協力しました。
「この活動を通じて、共有するということの意味に改めて気付きました。また、こういった小さな取り組みが人々を元気づけたり、愛されていると感じたりすることにつながるのではないでしょうか。皆さんの笑顔を見て、心からやりがいを感じました。困難な状況に置かれている隣人に手を差し伸べる機会がもっとあればと思っています」
セロム(チームマネージャー)、 ソユン(チームマネージャー)、インホ(シニアクライアントアドバイザー)
視覚障害児のためのオーディオブックの録音
Sightsavers(サイトセイバーズ)は、30以上の国のパートナーと連携し、回避できる失明を根絶やし、障害を持つ人の権利やニーズのために闘う国際機関です。インドのグッチ社員は、子どものためのオーディオブックを録音し、目が見える子どもと同じ教材を異なるメディアで提供するという形でSightsaversをサポートしました。
「オーディオブックを録音することで幼い子どもたちが自分の声を聴いて育ち、それが成長の過程において彼らの目となる、ということを知ったのは、Sight Savers Indiaで私が経験したボランティア活動の中でも最も特別なできごとでした」
サヒル(Sahil)、シニアクライアントアドバイザー
「この経験は非常に充実したものでしたが、同時に興味深くもありました。この活動は、私にとって極めて大切なこと(読書)を子どもたちが行う上で助けになるということ。読書は子どもたちにとっては絶対に逃してはならない経験です。今回参加させてもらえたことにとても感謝していますし、またチャンスがあればと心から願っています」
パヴィトラ(Pavitra)、副ストアマネージャー&チームマネージャー
Food From the Heartでの食品包装
Food From the Heart(フード フロム ザ ハート)はシンガポールを代表する食品配給の慈善団体であり、パンの配給や食品包装を通じて、飢餓との闘いで目に見える形での意義ある貢献を行い、またおもちゃやお誕生日祝いを贈ることで喜びを届けています。シンガポールのグッチ社員は食品を袋に小分けして包む作業を手伝い、出資先の学校や福祉施設、配給センターなどに配布しました。
「朝少しの時間を提供することが誰かの暮らしにちょっとした変化をもたらす・・・シンガポールのFood from The Heartの倉庫での朝はそんな充実した時間でした」
キャロライン(Carolyn)、リテールトレーニング副マネージャー(W&J)/エヴァ(Eva)、インストアトレーナー
児童養護施設でプログラミングを教える
東京のYOUMEWE(ユーミーウィー)は、施設で育った子どもたちが18歳で施設を出てからの生活に備える手助けをしています。同団体は、子どもたちが地域社会において生産的で経済的に自立した若者になるための機会を増やす支援プログラムを提供しています。このNGO団体の恩恵を得て施設を卒業した若者たちをグッチのオフィスに招いて経験を語ってもらうことで、気付きや意見交換を行う時間を作りました。
「日本のグッチ全社員に向けて、日本の孤児の現状に焦点を当てた講演会を対面およびオンラインで開催し、参加を募りました。児童養護施設で育った人の話を聞くことで、施設もさまざまでソーシャルケアの概念もそれぞれ異なるということを知り、今後さらにどんなサポートができるかを考える良い機会となりました」
キョウコ、プロダクトケア ジュエリー アソシエイト
「PCの起動やレッスン補助などのサポートを行いました。9歳から11歳の子どもたちの柔軟性や、教師に教わったことをすぐに吸収してプログラミングに反映しているのがとても印象に残りました。このボランティア活動を通して、マインドフルネスについて「学ぶ」ことや「楽しい」と感じることは、あらゆる人にとって成長の機会であるということを実感しました」
サイカ、コアHRピープルコーディネーター
UNHCRとともに難民の状況への認識を高める
UNHCRは、世界の難民を保護し難民問題を解決するための国際的なアクションをリードしたり調整したりすることを国連から委託されています。日本のグッチ社員は、ケニアと日本の難民の状況に関するUNHCRのウェビナーに参加する機会を得ました。
「今回のセッションで、世界の問題について学んだりシェアしたりすることを通して、身近なところからすぐにでも貢献できるということを学びました。”難民の立場を理解するためにアイデンティティーを再構築する”というテーマでワークショップを行いました。セッションを通じ、難民の現況を理解して実感することができ、自分自身の人生を振り返ることができました」
ユミコ、プロダクトケア LG&シューズ シニアアソシエイト
ChangemakersのBreaking Barriers!でのトレーニング
Breaking Barriers(ブレイキング バリアーズ)はロンドンの難民が知識や自信、経験を身につけて安定した満足できる仕事に就けるよう支援することを使命に活動している慈善団体です。企業が中心的役割を担うようにし、雇用問題を解決するために企業を直接巻き込んで、難民の就労を支援しています。ロンドンのグッチ社員はBreaking Barriersとともに、ファッション業界で働くことに興味のある人に向けてファッション系の小売業の世界についてのバーチャルマスタークラスを開催し、ショップフロアにおいてトレーニングとコーチングを行いました
「自分が他者の人生に与えられる変化を過小評価してはなりません。一歩踏み出し、手を差し伸べて、助けてあげましょう。何をするのかとか、出身がどこかは関係ありません。思いやりをもって人に接すればよいのです」
アルミラ(Almira)、クライアントアドバイザー
Spazio Aperto Serviziのための庭仕事や修復作業
Spazio Aperto Servizi(スパツィオ アペルト セルヴィツィ)は、経済的・社会的困難に瀕している人や家族に一時的に住宅を提供するサービス「Casa dell’Accoglienza(カーザ デッラコリエンツァ、 おもてなしの家)」を提供しています。グッチの社員もCasa dell’Accoglienzaに滞在し、新しい家のためのスペースや資材を整頓したり、共有エリアの清掃を手伝いました。このボランティア活動の最終目的は共有エリアの庭を整頓し、手入れして、そこに居る人が楽しみ、気晴らしができるような場所にすることです。
「我々のほんのちょっとした行動が、誰かにとても大きな影響を与えられるかもしれません。あなたもそんな変化の一翼を担ってみてください」
エレナ(Elena)、アウトレット アシスタントマーチャンダイザー